野球の変化球を学ぶための情報を紹介します!〜握り方から注意点まで!〜

野球の変化球を学ぶための情報を紹介します!〜握り方から注意点まで!〜

変化球は様々な用途で使われます。代表的な例では「空振りを奪う」、「タイミングを外す」、「ゴロを狙う」、「カウントを稼ぐ」でしょう。1つでも多くアウトを稼ぐために投手は変化球を使い分けるのです。そこでは本記事では野球を楽しむ皆様が変化球を習得するための情報・ヒント・注意点を紹介します。


(1)変化球を習得するための情報・ヒント・注意点を紹介します!

 投手を務める野球少年は小学校を卒業し身体が出来上がってくると、ピッチングの幅を広げるために変化球の習得を開始しますよね。変化球は様々な用途で使われます。代表的な例では「空振りを奪う」、「タイミングを外す」、「ゴロを狙う」、「カウントを稼ぐ」でしょう。1つでも多くアウトを稼ぐために投手は変化球を使い分けるのです。そこでは本記事では野球を楽しむ皆様が変化球を習得するための情報・ヒント・注意点を紹介します。

(2)主な変化球の握り方

 変化球を習得する際にまず、気になるのが握り方ではないでしょうか?代表的な変化球の握り方をご紹介します。

(2-1)ストレート(フォーシーム・ファストボール)

ストレートは強いバックスピンをかけることでボールを直進させる変化球です。各球種の中で最も球速、球威があり空振りを取ることもできるので、日本野球では多くの投手の軸とされています。

(2-2)シュート系

 (2-2-1)ツーシーム・ファストボール(シュート)

ボールを投手の利き腕方向に曲げたり、沈ませたりすることでゴロを狙う際に有効な速球です。ストレートとは異なり、指が掛かりにくい握りで投げることでスピン量を低下させます。MLBでは投球数の管理が徹底されていることもあり球数を減らし、投球回数を増やすのに効果的なツーシーム・ファストボールが多く使われている傾向があります。変化が大きいものはシュートとも呼ばれます。

 (2-2-2)シンカー

シンカーは投手の利き腕方向に沈んでいく変化球です。上投げの場合は逆向きのスライダーのような起動を描き、腕が下がれば下がるほど縦方向への変化が大きくなります。打者から逃げるように沈んでいく変化球なので空振りを取るのに向いています。

(2-3)スライダー系

 (2-3-1)スライダー

投手の利き腕と反対方向に滑るように曲がる球種です。握り方、リリース方法には様々な種類がありますが、基本的に直球に近いボールの握りと腕の振りで投げられることが出来ます。大きい変化で空振りを狙うのが主流の球種となっています。

 (2-3-2)カット・ファストボール

カット・ファスト・ボールリリースの際にボールを切ることで、直球並みの速さで、利き腕と反対方向に鋭く変化する球種です。変化はスライダーと比べ小さいですが、相手打者の芯を外すのは勿論、空振りも取れる便利な球種となっています。

(2-4)カーブ系

 (2-4-1)カーブ

投手の利き腕と反対方向に大きく曲がりながら落ちる球種です。大きな孤を描くような変化を描くため、打者のタイミングを外すのに効果的です。

 (2-4-2)パワーカーブ

カーブの握りのまま人差し指を折り曲げます。強いトップスピンをかけることで速い球速で鋭く曲がりながら落ちるので空振りを奪いやすいです。

(2-5)フォーク系

 (2-5-1)フォーク

人差し指と中指の間にボールを挟み、リリースすることでバックスピンが直球より減少し、放物線を描くように打者の近くで落ちる球種です。打者の近くで大きく変化するので打者にはストレートとの判別が難しく、空振りを奪いやすい球種です。

 (2-5-2)スプリットフィンガー・ファストボール(SFF)

フォークと比べてより速く、小さい変化で鋭く落ちるので相手打者の芯を外し、内野ゴロを狙いやすい球種です。フォークの握り方のまま人差し指と中指を縫い目にあわせます。

 (2-5-3)チェンジアップ

直球と同じ腕の振りから投じられる遅く沈んでいく球種なので、打者のタイミングをずらすために投げられることが多い球種です。

(3)握り方は人それぞれ!プロ野球選手の握り方も参考にしながら自分に合った握り方を見つけよう!

 本記事でも簡単に変化球の握り方の写真を掲載しましたが、皆様は改良を重ねながら自分独自の握り方を作りあげいくことになります。様々な握りやフォームの違いによって変化・回転・球速も変わるので自分の投球スタイルにあわせて改良を重ねていきます。


 新たに変化球を覚える際、活躍しているプロ野球選手の変化球の握り方は習得のヒントになるでしょう。もちろん選手、それぞれ体格・フォームが異なるので一概にコピーすることは不可能ですが、改善のための道標となることでしょう。現在MLBで活躍中の田中将大投手は、ファルケンボーグ投手のスプリットフィンガー・ファストボールの握り方を雑誌の特集で見て習得したというエピソードがあります。幸い、今では一流選手の変化球の握り方が収録されている書籍があるので「何故、このような握り方をするのだろう?」と参考にしてはみてはいかがしょうか。

(4)野球ゲーム、動画共有サイトで変化球のイメージを掴もう

 昨今、野球ゲームを遊んで気付いたことが新たな変化球を取得するきっかけとなったプロ野球選手も存在します。埼玉西部ライオンズの菊池雄星投手は野球ゲームで遊んでいた際、左投手が対右打者を抑えるにはカーブ・スライダーだけでは厳しいということに気付き、チェンジアップの取得に至ったというエピソードがあります。


 他にも動画共有サイトでプロ野球選手の投球を見てヒントを得るというのもよくある話です。皆さんも動画や、野球ゲームで変化球のイメージをつかみ、新たな変化球の取得を検討してみてはどうでしょうか。

(5) 新しい変化球はまだまだ誕生している

 変化球はまだまだ進化の途中。近年では「スラッター」という新しい変化球が注目されています。スライダーよりも速く、カットボールよりも変化の大きいので注目を集めています。今年開催されたWBCの強化合宿で東北楽天ゴールデンイーグルスの則本昂大投手が取り組んでいると各メディアで報道されたことで知名度が上がりましたが、MLBでは数年前からトレンドとなっています。直球に近い軌道で鋭く曲がるので空振りを奪うにも、内野ゴロを奪うことにも最適です。また、スライダーは抜けて失投してしまった際に痛打されやすい球種ですが、スラッターは抜けてしまっても、ほぼ曲がらず、浮き上がるような軌道になるので、相手打者も対応するのが難しいです。絶大な効力があるこの球種は、これからNPBでも使用者が増えていくのではないでしょうか?

(6)変化球の習得は熟考が必要

 変化球は非常に奥深く、同じ球種でも投手によっては全く考え方が異なるのです。例えば「カーブ」1つをとっても福岡ソフトバンクホークスの武田翔太投手や東北楽天ゴールデンイーグルスの岸孝之投手のように「決め球として空振りを奪う」、オリックス・バファローズの金子千尋投手のように「ストライクカウントを稼ぎ、他の球種を生かす」と千差万別です。変化球はただ漠然と習得するのではなく、しっかりと目的を持って練習しなくてはならないのです。


 変化球を1つ習得したことで自身のパフォーマンスの低下を招いてしまう恐れもあるので熟考が必要なのです。例えばスライダーを覚え事で、知らず知らずのうちに肘が下がるようになってしまい、制球力が低下してしまうことが…。ツーシーム・ファストボールを覚えた結果、体の開きが早くなりフォームが崩れストレートのキレや球威が落ちてしまうということがあります。こういった影響が出ないように「自分の長所」「投球スタイル」「変化球を覚える目的」を自問自答した上で習得することが重要なのです。


 実際、プロで活躍する投手も自分の長所を活かすために変化球を封印することさえあります。現在、MLBで活躍中の前田健太投手は「自身のフォームを崩す可能性がある」という理由から、2015年はスプリットフィンガー・ファストボールを封印しました。自分の長所を伸ばすために敢えて、変化球を減らす選択をしなくてはならない場合もあるのです。

(7)習得の過程で怪我を予防しよう

 変化球習得の過程で怪我は予防しなくてはなりません。やはり一番の怪我予防になるのは理想のフォームを固めることではないでしょうか。新たに覚えた変化球の握りは、自宅でボールを握ることを習慣づけて握り方に慣れるのも重要です。また、投球動作の良くない部分を改善するための練習として有名なのがシャド―ピッチングです。ボールの代わりにタオルなどを用いて投球動作を確認する練習なので、肩肘にかかる負荷は最小限で、室内でも練習できます。そして、投げ込みや試合の登板後には必ずアイシングなどで肩、肘のケアをすることは必ず忘れないようにしましょう。

(8)変化球の習得は中学に進学してから

 握り方なども含めて様々な情報を紹介してきましたが変化球の習得は中学に進学してから、自分に合った正しい投げ方で覚えましょう。小学生のカテゴリにおいて大半の野球連盟では、変化球を投げることが禁止されています。何故なら成長過程の体で変化球を投げることで肩や肘に負担がかかり怪我に繋がってしまうからです。

(9)変化球の習得は指導者・指導教材を参考に

 そして最後になりますが変化球の習得は怪我を予防するためには独学ではなく指導者、指導教材を参考に行いましょう!悪い投げ方で変化球を覚え、必要以上の投げ込みをしてしまうと怪我は避けられません。指導者の元、焦らずに練習に励みましょう。


【記事執筆】
高野昭喜

【原稿編集】
小林英隆

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