【株式会社共同通信デジタル  インタビュー】野球のデータがどのような会社から提供されているのか興味はありませんか?

【株式会社共同通信デジタル インタビュー】野球のデータがどのような会社から提供されているのか興味はありませんか?

テレビ中継などで配信されている野球のデータがどのような会社から提供されているのか興味はありませんか?最近はテレビ中継でも「投手の変化球の使用割合」なども細かく教えてくれますよね。そこでBaseball365はプロ野球のデータ提供を行う株式会社共同通信デジタルに取材をさせていただきました。


(1)プロ野球のデータ提供を行う株式会社共同通信デジタルに取材をさせていただきました

 テレビ中継などで配信されている野球のデータがどのような会社から提供されているのか興味はありませんか?最近はテレビ中継でも「投手の変化球の使用割合」などが細かく表示されますよね。そこでBaseball365はプロ野球のデータ提供を行う株式会社共同通信デジタルに取材をさせていただきました。


 株式会社共同通信デジタル様は日本最大級のスポーツ情報プロバイダーです。私たちがいつも何気なく見ている各メディアへのライブ速報配信や、取得した詳細データを分析し全国各地の加盟新聞社に興味深いデータを提供しています。

(2)マスメディアへはもちろん、ゲーム会社へもデータを提供する

──まずは貴社のデータ提供例を教えてくれますか?



ゲーム会社、地方テレビ局をはじめとした各メディアにデータ提供しています。後は一球速報なども行っています。


──各メディアはどのようなデータを提供されていますか?



 「特定の投手が2ストライクまで追い込んだ後に選択する球種」「守備範囲」「打球の方向」といったデータです。


──答えるのが難しい質問だとは思うのですが、各メディアのデータの使い方には満足されていますか?(笑)



 そうですね…(苦笑)。根拠が伴わないデータの使い方は減らして欲しいという希望はあります(笑)。私達が提供するデータを活用していただけるのは嬉しいのですが、少ない調査分母での使い方…、例えば「チーム◯◯は、これまで3回優勝したがいずれも4月に大勝していた。よって今年は優勝できる可能性が高い」とか。このような信憑性が低いデータの使い方は誤解を招くと考えています。


──確かに調査分母が少ないもの…、例えば「パ・リーグのクライマックスシリーズは3位のチームが多く、1stステージを勝ち抜いてきた。よって3位のチームが有利」といったような記事も見ましたね。



 ジンクスの域をでないです。データは間違った使い方をすると誤解を招いてしまうのです。他にも「□□選手は◯◯投手から5割打っているから、高確率でヒットがでる」と言ったような話を聞いたことはありますか?


──データマニアの友人などから、そういった話を聞いたことはありますね。



 これも「ランナーの状況」「リード状況したか否か?」「次の打席に待機しているバッター」「チームの作戦」「天候の状況」といったものまで考慮しなくてはなりません。もちろん先程、触れたように十分な調査分母も必要ですからね。


 これはバッターの打球方向にも言えることで「引張りが多い傾向がある」とはいっても、特定の状況下では器用にチームバッティングを行っている場合もあります。

(3)客観性を保ちながら精度の向上をはかる

──データ入力を行うスタッフの皆様は迅速さと精度を求められて大変だと思うのですが、何か心がけていることはありますか?



 キャッチャーの構えた位置で大体の球種がわかるらしいです(笑)。そういった事前に得られる情報を使って効率良くデータ入力を行って行きます。


──なるほど…個人的に思うのが、球種が少ない投手の集計は簡単そうに感じますがいかがでしょうか?(笑)



 あらゆる投手の球種というのはデータベース化していて、スタッフは把握しています。確かに球種が少ない投手はやりやすいというのはあると思います(笑)。


──他にも事業として一球速報も行われていましたよね。精度を高めるために行われている取り組みがあれば教えてください。



 速報業務を統括するスーパーバイザーがいまして、試合終了後に改めてゲームの確認、翌日には集計データの確認を行っています。


──これは私の想像なのですが、カウントなどの打席内の結果と、ホームランなどの打撃結果の作業は分担して行われているのでしょうか?一人ですべてのデータ収集を行うと大変ですよね?



打席内の球種球速担当と、それ以外で分けられています。


──野手の守備範囲や、打球方向を記録するフローなどはどの様に行っているのでしょうか?



 打球を取ったところをプロットしています。


──まれに「守備範囲のプロットって入力した人の裁量次第ではないのか?」という話が出るのですが、実際の所はどうなのでしょうか?



 まあ、その通りと言うしかないですよね(笑)。とはいえ先程、お話させていただいたスーパーバイザーによる客観的なチェックが入りますし、スタッフの業務研修も厳しく行っているので精度は高いですよ。事業として成立させるための品質管理は徹底しています。

(4)データでワクワクを演出する舞台を提供したい

──これからの展望を聞いてもよろしいでしょうか。



 データが活用される様になったこの時代でも、深いデータがそこまで世の中から必要とされていないのが我々のジレンマです…。結局、各メディア様からも「記録だけ」「スコアだけが欲しい」といった要望がまだ多いです。


 これが一般的な野球ファンになるとデータの必要性はさらに薄まります。「控え打者の打率」とか。「◯◯選手は内角が弱い」という情報のニーズは低く感じています。


──そうですよね。確かに私も「球場で応援歌を歌って応援するのが一番楽しい」っていう感覚の人のほうがまだ多いように感じています。



 とはいえ野球のデータがもっと日常的になって欲しいとも思います。データって提供する方法次第ではワクワクを演出する舞台を作ることができます。


──確かに緊迫する場面とマッチしたデータが登場すると、楽しみが倍増しますよね。それこそ後1球で勝利!という時に「特定の投手が2ストライクまで追い込んだ後に選択する球種」が出てくるとワクワクします。



 まずはそういう所から取り組んで行きたいと考えています。そしてもっと野球観戦とデータを身近なものにしていきます。

(5)まとめ

 今回、株式会社共同通信デジタル様は企業・消費者のニーズを冷静に把握しながらも一歩先を目指すスポーツ情報プロバイダーでした。今は速報配信でスポーツの結果を簡単に確認できる時代になりましたが、様々な情報や、興味深い分析データというのは沢山の人の力により世の中に出回っています。


Baseball365はファンの楽しみをより濃いものにしてくれる共同通信デジタル様のこれからのご活躍を期待しております。

【記事執筆】
高野昭喜

【取材・原稿編集】
小林英隆

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