野球部のマネージャーの仕事ってどんなこと?「裏方」の実態を調査!

野球部のマネージャーの仕事ってどんなこと?「裏方」の実態を調査!

野球チームにはマネージャーというチームを支えてくれる裏方の存在が必須ですが、具体的な仕事内容はあまり知られていませんよね。そこでBaseball365では、都立 日野高校の3年生マネージャー・加納藍海さんにインタビューを行いました。


(1)都立 日野高校 野球部に取材協力いただきました

 選手が気兼ねなく野球に励むためにマネージャーというチームを支えてくれる裏方の存在が必須ですが、具体的な仕事内容はどんなものかあまり知られていませんよね。そこでBaseball365では、都立 日野高校の野球部へお邪魔し、3年生のマネージャー・加納 藍海(かのう あいか)さんにインタビューを行いました。
 今回、取材にご協力いただいた都立 日野高校は緑豊かな日野市の浅川沿いにあるのどかな学校です。しかしあなどるなかれ、日野高校の野球部は都立高校でありながらこれまで高校野球西東京大会でベスト4に2回、決勝戦に1回進出しているのです。さらに日野高校は数多くの著名人をおくりだしています。日野高校は2016年度に千葉ロッテマリーンズからドラフト1位指名を受けた佐々木千隼投手の母校なのです!

佐々木投手もこの道を歩いたのでしょうか?

(2)高校入学と同時にマネージャーになるつもりだった

──加納さんは何故、日野高校 野球部のマネージャーになったのですか?



 一番の理由は兄がこの学校の野球部員だったからです。私は幼いころから野球があってあたり前の環境で育ちました。中学校の頃から高校に入ればマネージャーになるつもりでした。


──仕事内容はイメージ通りでしたか?



 大体、想像していた通りでした。大変さは思った以上でしたが(苦笑)。3年生になったいまでは滞りなくできるようになりましたけど、1年生のときは動きもさっぱり…。大会でとまどうこともありました。


──学業との両立は、どうですか?



 なかなかうまくいきません(苦笑)。3年生になって、少しあせっています……。しかし学生の本分は学業ですから!

(3)マネージャーを務めるためには広い視野を持つ必要がある

──マネージャーの主な仕事内容を、教えてください。



 練習では部員のためにお茶をつくったり、ランニングタイムの計測、グラウンドの整備や、球拾いの手伝いを行います。


 試合のときにはスコアをつけてプレイを記録したり、場内アナウンスをしたりすることです。


──中々いそがしそうですね…!マネージャーを務める上で、もっとも重要なことは何でしょう?



 広い視野を持つことですね。「何をすべきか」「何が必要か」また「何が足りてないか」を判断できなければいけません。


 マネージャーは縁の下の力持ちです。とにかくどんなときも、選手の邪魔になってはいけません。マネージャーは選手の役に立たなければいけませんが、出過ぎてもダメです。


 例えば試合は選手がピリピリしているので、気をつける必要があります。自分だけがヘンに明るく振る舞っても、逆に選手と一緒にナーバスになってもいけませんから。


──全体を見渡す能力がマネージャーには求められるのですね。部活動の際の服装を教えてください。



 上も下もジャージです。夏でも長ズボンです。それと、ビニール袋はいつも用意しています。ゴミがよく出ますから、ゴミ袋が必須です。


──マネージャーを務める上で最も辛いことは何でしょうか?



 冬の寒さですね…!指がかじかんで大変です。


──逆に夏の暑さはいかがですか?



 寒さよりは我慢できますね。


──マネージャーを務める上で寒さ対策は必需とも言えそうですね。これまでマネージャーを辞めようと思ったことは、ありませんか?



 1年生の春に、少し考えましたね…。思ったように、仕事ができなかったから落ち込みました。でも落ち込んだ気持ち以上にやりたい気持ちの方が強かったので踏みとどまれました。


──マネージャーを務める上で危険な瞬間はありますか?



 よくボールが飛んできます(笑)。もし当たっても、マネージャーの責任ということになるので、自分でよく注意しなければいけません。まさに、「広い視野を持つ」ということが大切です。


──マネージャーをやっていて、うれしかったことは?



 日常的なささいなことばかりです。例えば気を利かせて、お茶を冷たくしていたら、部員たちに喜ばれたとかそんな小さなことです(笑)。


──マネージャーを経験して得たものは、後々、役に立つと思いますか?



 そうですね。全体を見渡す広い視野、常に周りを見ること、目に見えないものを見るくせを意識づけていますから。こうした観察力は将来に役立つと思います。

(4)試合中もマネージャーは広い視野を持つ必要がある

──続いては実際の試合中のマネージャーの仕事内容を深掘りさせてください。主な仕事はスコアブックの記録と場内アナウンスという認識でよろしいでしょうか?



 はい。その通りです。


──高校野球のスコアブックのつけ方は早稲田式かと思いますが、すぐに覚えましたか?



 大変でした(笑)。完全に覚えるのに、半年くらいかかりました。でも完璧にできるようにならなくてはいけないので、先輩に教えてもらいました。


──これまでの試合中に最も大変だった想い出を教えてください。



 1試合目と2試合目で対戦相手校が異なる「変速ダブルヘッダー」です。動きが複雑になるのでマネージャーの手が足りなくなるときもあります。スムーズに仕事を行うためにはやはりここでも広い視野を保たなくてはいけません。


──他校のマネージャーさんと、交流はありますか?



 「球場係」という団体で関わるくらいです。プライベートでの交流はありません。

(5)甲子園を目指して裏方として尽くす

──部員さんから感謝されたり、労われた経験があれば教えてください。



 いつも「ありがとう」とは言ってくれます。後は私の誕生日には皆でご飯に行って、その時にお菓子やパジャマをプレゼントしてくれました。


──とても答えにくいことかと思いますが、マネージャーと部員の男女交際は、ありますか?



 ありませんね(笑)。まず校則で禁止されていますし、マネージャーはお母さんみたいなものですから(笑)。


 いつもグラウンドで汗を流す部員達に「がんばれ」という想いを抱いています。部員が試合で活躍すると、すなおにうれしい気持ちになります。


──今後の目標は?



 日野高校は甲子園を目指していますので、私も裏方として全力を尽くします。

(6)後記 〜輝かしい未来をつかんでもらいたい〜

 加納さんは高校生とは思えないほど、しっかりとした芯の強い女性でした。また日野高校野球部の部員さんたちも、初対面の記者にハッキリとあいさつをくれる、礼儀正しく元気あふれる若者たちでした。加納さんにとって最後の大会となる、夏の西東京大会において、日野高校野球部は悔いのないよう、青春を燃やしてほしいと思います。


 また日野高校野球部員たちも、佐々木千隼投手のように日頃の厳しい鍛錬を通じて、輝かしい未来をつかんでもらいたいと切に願います。

【取材協力】
都立 日野高校 野球部

【記事執筆・取材・写真撮影・企画】
水江徹也

【企画・原稿編集】
小林英隆

【原稿編集】
高野昭喜

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