UZRとは?野手の本当の実力を計る守備指標!

UZRとは?野手の本当の実力を計る守備指標!

野球におけるUZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)とは、野手の守備力を評価する指標のことです。 選手の本当の実力を計るために開発された守備指標と言われています。 今回は、UZRとは何なのか?算出方法や、具体的に2018年に優秀な成績だった選手をご紹介したいと思います。


野球におけるUZR(アルティメット・ゾーン・レーティング)とは、野手の守備力を評価する指標のことです。

近年までだと、ゴールデングラブ賞を決める際は記者による印象であったり、またはエラーの数による守備率を参考とした投票がされがちでした。しかし、これからの野球においてUZRは非常に重視されるべき指標となっていきます。

今回は、UZRとは何なのか?算出方法や、具体的に2018年に優秀な成績だった選手をご紹介したいと思います。

(1)UZRとは?

UZRについて、Wikipediaにはこのように記載があります。


レンジファクター(RF)の欠点を補正するために考案されたゾーンレーティング(ZR)を発展させたもので、「リーグにおける同じ守備位置の平均的な選手が守る場合に比べて、守備でどれだけの失点を防いだか」を表す。

少し難しいので簡単に言い表すと、従来の評価方法では守備範囲の広さやファインプレー等については加味されてきませんでしたが、UZRでは選手の本当の実力を測るために開発された指標だと言えます。

(2)UZRの算出方法について

UZRの算出方法は内野手と外野手で異なります。

内野手の場合には「DPR(併殺貢献)」に、外野手の場合には「AMR(送球貢献)」に、「守備範囲(RngR)」と「失策防止(ErrR」」を加えたものです。

 内野手のUZR・・併殺貢献+守備範囲+失策防止を合算したもの
 外野手のUZR・・送球貢献+守備範囲+失策防止を合算したもの

それぞれの項目の具体的な説明は以下の通りです。

AMR(送球貢献)・・外野手による捕殺+進塁阻止を計る指標
DPR(併殺貢献)・・内野手による併殺完成の貢献度を計る指標
RngR(守備範囲)・・守備範囲の広さを表す指標
ErrR(失策防止)・・平均的な状況と比較し、どれだけ失策を防いだか、犯したかを計る指標

(3)UZRの評価基準

では、上記で計算したUZRの数値が具体的にどのくらいあれば“いい選手”と言えるのでしょうか。以下では、その基準となる数値をご紹介していきます。

ゴールデングラブ級・・UZRが+15以上あれば、歴代最強レベルです。
優秀レベル・・UZRが+10に近い数字があれば、名手ともいえます。
平均以上・・UZRが+5に近い数字があれば、安定感のある守備力ともいえます。
平均的・・UZRが0だと、標準的な守備力ともいえます。
平均以下・・UZRが-5以下だと、やや安定感に欠ける守備力です。
UZRー10以下・・総合的な守備力の底上げが必要になってきます。

(4)2018年シーズン、UZRが優れた選手(ショート、セカンド)

【2018】ショートUZR(DELTA参考)

1 源田 壮亮 (西):DPR(4.7)+RngR(22.4)+ErrR(3.8)・・UZR(30.9)
2 坂本 勇人 (巨):DPR(2.9)+RngR(4.8)+ErrR(2.3)・・UZR(10.0)
3 安達 了一 (オ):DPR(2.5)+RngR(4.4)+ErrR(2.4)・・UZR(9.4)
4 京田 陽太 (中):DPR(-1.8)+RngR(3.4)+ErrR(4.2)・・UZR(5.9)
5 中島 卓也 (日):DPR(-2.0)+RngR(7.4)+ErrR(-1.0)・・UZR(4.3)
6 西浦 直亨 (ヤ):DPR(-0.4)+RngR(3.4)+ErrR(0.9)・・UZR(3.9)
7 田中 広輔 (広):DPR(3.4)+RngR(-5.2)+ErrR(4.0)・・UZR(2.2)
8  大和  (横):DPR(4.7)+RngR(-1.1)+ErrR(-1.6)・・UZR(2.0)
9 藤岡 裕大 (ロ):DPR(-1.8)+RngR(-3.0)+ErrR(-0.5)・・UZR(-5.4)
10 今宮 健太 (ソ):DPR(-4.6)+RngR(1.4)+ErrR(-2.7)・・UZR(-5.8)
11 茂木 栄五郎 (楽):DPR(2.8)+RngR(-11.4)+ErrR(-2.1)・・UZR(-10.7)

参考;https://1point02.jp/op/index.aspx

内野守備の要でもあるショート(遊撃手)とセカンド(二塁手)で、UZRが優れた選手を見ていきます。

まずはショートですが、守備の名手としても知られている坂本 勇人(巨人)選手や安達 了一(オリックス)選手を凌駕する指標を残した選手がいます。

2018年シーズン、“打線山賊”とも言われる驚異的な打線で他チームを圧倒し、2008年ぶりのリーグ優勝となった埼玉西武ライオンズに所属する源田 壮亮選手です。

即戦力のショートとして初年度の2017年シーズンから徐々に力をつけ、2018年シーズンにはゴールデングラブ賞を初受賞しました。

【2018】セカンドUZR(DELTA参考)

1 菊池 涼介 (広):DPR(4.0)+RngR(0.4)+ErrR(5.4)・・UZR(9.8)
2 山田 哲人 (ヤ):DPR(0.8)+RngR(9.0)+ErrR(-1.2)・・UZR(8.7)
3 中村 奨吾 (ロ):DPR(-2.7)+RngR(3.4)+ErrR(5.8)・・UZR(6.5)
4 浅村 栄斗 (西):DPR(4.8)+RngR(1.0)+ErrR(-0.6)・・UZR(5.2)
5 福田 周平 (オ):DPR(1.6)+RngR(1.7)+ErrR(1.2)・・UZR(4.4)
6 高橋 周平 (中):DPR(-1.3)+RngR(1.8)+ErrR(-0.7)・・UZR(-0.2)
7 糸原 健斗 (神):DPR(-2.8)+RngR(-5.1)+ErrR(-3.6)・・UZR(-11.4)

続いて、セカンドを見ていきましょう。セカンドの名手といえば、菊池 涼介(広島)選手や山田 哲人(ヤクルト)選手の名が思い浮かびます。

菊池選手は超人的な守備力から忍者との異名を持ち、山田選手は26歳ながら二度のトリプルスリー(3割30本30盗塁)を達成している日本を代表するセカンドの選手です。

2018シーズン、セ・リーグでは菊池選手がゴールデングラブ賞を獲得しましたが、UZRの数値では山田選手と僅差の数値でした。

数値を見てわかる通り、菊池選手はDPR(併殺完成)による貢献とErrR(失策防止)による貢献が安定して高いのと同時に、捕球力の高さが伺えます。

RngR(守備範囲)では、山田選手が他の選手を圧倒しています。

パリーグでは、2018年からセカンドに本格コンバートされた中村 奨吾(ロッテ)選手が、昨シーズンまで埼玉西武ライオンズで活躍していた浅村 栄斗選手(今シーズンから楽天に所属)を上回る形となり、初のゴールデングラブ受賞となりました。

オリックスの福田選手は一年目ながら、まずまずの成績を残したのではないでしょうか。

糸原選手はセカンドが本職ではないのと同時に、甲子園の球場によるアドバンテージがあるため数値に大きく影響していそうです。

今シーズン、西武ではユーティリティプレイヤーとして名高い外崎 修太選手がセカンドに回ることが予想されていますが、新人の山野辺 翔選手も守備力に定評がある選手と言われてますので楽しみなシーズンになりそうです。

執筆:shuu0213

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