「捕手(キャッチャー)」とは?扇の要!【野球ポジション#5】

「捕手(キャッチャー)」とは?扇の要!【野球ポジション#5】

捕手は「扇の要」と呼ばれるほどの重要なポジションです。投球を受けることだけが捕手の仕事ではなく、チームの中心として様々な役割を果されなければならないポジションです。今回は、捕手以外の他の内野手や、外野手とは全く違う捕手の役割をご紹介します!


 捕手は「扇の要」と呼ばれるほどの重要なポジションです。投球を受けることだけが捕手の仕事ではなく、チームの中心として様々な役割を果されなければならないポジションです。今回は、捕手以外の他の内野手や、外野手とは全く違う捕手の役割をご紹介します!

(1)捕手とは?

(1-1) 投手の投球を受けることが捕手の役割!

 捕手の役割は、投手の投球を受けることです。他のポジションとは異なり、怪我予防のために、マスクやプロテクターを装備し、グローブも投球を受けるのに適しているキャッチャーミットを使用します。


 捕手の能力で重要視されているのは、捕球能力と言われています。捕手の役割は何といっても投手の投球を受けることなので、ボールを逸らさず止める捕球技術が求められるのです。もちろん、変化量が多い変化球や、ワンバウンド、高めに抜けたボールなどもしっかり逸らさず止めなければなりません。走者が塁にいる場面で捕手がボールを逸らしてしまうと、おのずと失点へ繋がってしまいます。


 また、盗塁阻止や走者の牽制も捕手の重要な役割であり、より良いパフォーマンスをこなすには肩の強さも求められます。多くの要素で高い能力を求められるるポジションなのです。

(1-2)際どいコースをストライクとコールさせる技術「フレーミング」

 最近ではMLBを中心に、独特のミットの動きなどでフレーミングという際どいコースの投球をストライクとコールさせる技術が浸透しています。NPBでも戸柱選手(横浜DeNAベイスターズ)や坂本選手(阪神タイガース)らのフレーミング技術には定評があり、毎試合芸術的な捕球技術で、ストライクの数を増やしています。皆さんもこれからは、何気ない捕手の捕球に注目してみましょう!

(1-3)球種や配球を決めるのは捕手の仕事

 野球では、捕手が1球ごとに投手の球種や配球を決めることが多く、このことをリードと言います。「走者がどの塁にいるか」「この打者はこのボールに合ってない」など様々な状況やデータを把握してリードをすることが基本であり、さらに投手との意思疎通が大事となります。

 
 プロ野球ニュースで首脳陣からのコメントや、メディアの解説者から捕手のリードが批判されることがありますが、私は捕手のリードは結果論であることのほうが多いと考えます。しっかりとした根拠があり、投手も納得して投げた結果が悪かったら割り切るしかないのではないでしょうか。

(1-4)捕手の打力は優先されない!?

 現代の捕手は、捕球技術や肩の強さなどが優先される傾向であり、打力はあまり求められません。逆に言えば、打力がある捕手は大きなアドバンテージを手に入れることができるということです。打てる捕手不足のプロ野球界ですが、森選手(埼玉西武ライオンズ)や宇佐見選手(読売ジャイアンツ)などは十分打てる捕手になりえる素質があるのではないでしょうか。この先、どのような打てる捕手が誕生するのが楽しみですね。

(2)捕手から他のポジションにコンバートしブレイクした選手たち

 捕手は、守備の負担が重く、どうしても打撃に影響が出てしまう選手や、打撃は光るものがあるが、捕手としての能力が低く試合に出場できない選手がいます。そこで今回は、打力を活かすために他ポジションにコンバートした活躍した選手を紹介します。

和田一浩(西武ライオンズ~中日ドラゴンズ)

 和田選手はプロ入り当初は捕手としてプレイしていましたが、2年目から打力を活かすために外野手にも取り組み始めます。6年目になりついに外野手へ専念するようになると、打率.319、33本塁打、81打点の記録を残すなど一気にブレイクしました。その後も日本を代表する右打者として好成績を残し続けると、2007年オフにはFA権を行使し、中日ドラゴンズに移籍します。2010年にセリーグMVP、外野手部門でベストナインを受賞するなど移籍した後も変わらず好成績を残し続けました。

銀次(東北楽天ゴールデンイーグルス)

 銀次選手も捕手でしたが、シュアな打撃を活かすために4年目の秋季キャンプから本格的に内野手にコンバートされます。7年目になると二塁手として定着し、初の規定打席に到達するなどチーム1位の打率.280を記録。その後は毎年、一塁手や、三塁手など様々なポジションを守りながらも安定した打撃で見せながら2017年までに打率3割以上を3回記録。さらに今年2017年には、一塁手としてベストナイン、ゴールデングラブ賞を受賞し、チームの中心として活躍しました。

(3)NPBの歴代名捕手を紹介します!

古田敦也(東京ヤクルトスワローズ)

 古田選手は現役時代、捕手としてゴールデングラブ賞を10回、ベストナインを9回受賞する名捕手でした。捕手としての能力は勿論、打撃でもプロ入り2年目で首位打者を獲得。捕手としてプロ野球記録であるシーズンで8度の打率3割以上を記録し「打てる捕手」としても確かな実績を残しました。古田選手がヤクルトに入団した当時の監督が、野村克也さんだったため、「ID野球の申し子」として捕手としての心構えや技術を指導してもらい、捕球や盗塁阻止能力だけではなく、リード面も球界屈指まで成長したと言われています。

阿部慎之助(読売ジャイアンツ)

 近年の「打てる捕手と言えば?」という質問で一番に出てくるのは捕手時代の阿部選手なのではないでしょうか。一発長打はもちろん、勝負強さや、選球眼の良さも兼ね備える理想的な打者です。2012年には首位打者、打点王の二冠王に輝きました。捕手としても、強肩を活かした守備力の高さや、投手を引っ張るリードなど評価は高く、ゴールデングラブ賞を4回受賞した経歴を持ちます。

(3)編集後記

 捕手は、野球においてとても重要な役割があり、その分負担が多いポジションです。どんなボールも止める「捕球能力」、際どいボールをストライクにする「フレーミング」、盗塁や進塁を防ぐ「スローイング」、どれも魅力的な要素があり素晴らしい技術です。皆さんも、捕手に注目する際には様々な動きに注目してみると、また違う野球の面白さが見つかると思います。

【記事執筆】
高野昭喜

【企画立案】
小林英隆

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